浄土真宗の基礎知識

知っておきたい浄土真宗の基礎知識について解説いたします。

徐々に追記いたします。

【宗旨】浄土真宗(真宗大谷派)について

浄土真宗と一言で申し上げても実は10の宗派があり、教団連合を結成した交流があります(詳細は真宗教団連合ウェブサイトへ)。

なお加盟十派はつぎのとおりです。

  1. 浄土真宗本願寺派 西本願寺 〜京都市下京区堀川通

  2. 真宗大谷派 東本願寺 〜京都市下京区烏丸通

  3. 真宗高田派 専修寺 〜三重県津市一身田町

  4. 真宗佛光寺派 佛光寺 〜京都市下京区高倉仏光寺

  5. 真宗興正派 興正寺 〜京都市下京区堀川通

  6. 真宗木辺派 錦織寺 〜滋賀県野洲市木部

  7. 真宗出雲路派 毫攝寺 〜福井県越前市清水頭町

  8. 真宗誠照寺派 誠照寺 〜福井県鯖江市本町

  9. 真宗讃門徒派 専照寺 〜福井県福井市みのり

  10. 真宗山元派 證誠寺 〜福井県鯖江市横越町

それぞれの宗派にそれぞれの歴史がありますが、すべて親鸞聖人のお念仏のみ教えを中心としております。

なお、「浄土真宗と真宗の呼び名の違い」につきましては、「宗名論争・宗名事件」という歴史的経緯(Wikipedia)があり、これもまた一読をお勧めいたします。リンク先にも記載されておりませんが、この宗名論争につきましては湖北のまわりぼとけの歴史とも少なからず関わりがある事件です。

「暁天講座」ってなあに?

 暁天講座は早朝に行われる仏教講座のことをいいます。そもそもはお釈迦さまがお悟りを開かれたのが明け方であったということに由来するといわれます。時期は暑い時期、つまり二十四節気の小暑から大暑、立秋ごろに行われることが多いですが、昨今は年中実施されているお寺もあるようです。

 暁天の暁とは、かつて夜を宵・夜中・暁と三等分して読んでいた時代の名残です。ちなみに暁には他にも明け・夜明け・東雲・曙・黎明・払暁・彼は誰時などのすてきな別名もあります。日本語の表現は幅広いですね。

 本来の暁天講座は朝のお勤め(五時ごろ)が終わる六時ごろから行われていたようですが、最近は生活スタイルの変化に伴い、七時、あるいは八時から実施されることもあります。京都や奈良をはじめ、全国各地で行われる夏恒例の行事です。長浜教区第十二組では、組内を四地区(醒井・息郷・息長・坂田米原)に分け、それぞれ会所を定めて毎年夏に暁天講座を開講しております。

 一日の始まりに、お釈迦様のお悟りに心を寄せ、共に仏法聴聞して、暑い夏を心爽やかに過ごしてみませんか。

2021年度の第12組・暁天講座は7月3日から8月1日の日程で行われます。

また、2021年度・大通寺・五村別院での暁天講座はこちらにてご案内いたしております。

夏中」ってなあに?

 夏中(げちゅう)、とは今の言葉で申せば夏まっさかり、とでも言いましょうか。しかし、私たちが日頃思い浮かべる夏は、「すなわち夏休み期間」ではありませんか?。本来の夏とは陰暦四月十六日から始まり、陰暦七月十五日に終わる期間で、この間を「夏中」といいました。ちなみに、夏の始まりを結夏、夏の終わりを解夏と言います。

 お釈迦様の時代、この時期は雨季にあたりますので修行僧は托鉢にいかず、お寺に籠もって勉強をしました。これを安居と言います。古来、安居が終了する日に百味飲食を供養する習慣があり、これが盂蘭盆会(うらぼんえ〜お盆の正しい呼び方)に転じたともいわれます。

 浄土真宗でも夏の期間は「夏の御文(げのおふみ)」という特別な御文さんを拝読してご法話を行ったり、今でも本山(京都・東本願寺)ではこの期間に安居(夏安居)を開講しておられます。実際、昭和三十八年ごろまでは五月から八月まで(陰暦を陽暦に換算)、ずっと毎日夏の御文を拝読しておられたそうですよ。

 長浜別院(無礙智山大通寺)と、五村別院の「夏中さん」は夏の御文の拝読と安居、さらには暁天講座をミックスしたような全国でも珍しい仏教行事です。さすがに安居のように〝本格的学究〟とはまいりませんが、期間中にたっぷりと仏法聴聞ができる法座を開いておられるわけです。

 教区内はもちろん、全国から集まって来られる聴聞者を目あてに賑やかな露店がたくさん出るものですから、何やらお祭りのように思っている方もあるようです。しかし、あくまで「仏法聴聞」が本義です。特に地元、長浜教区のみなさんはお間違えのないようお願いします。趣旨は暁天講座と同じく「夏の学び」なのですから、ぜひ法座期間中はお参りいたしたいものですね。

2021年度の大通寺・五村別院の夏中さんはこちらでご案内いたしております。