同朋の会推進講座

「同朋の会推進講座」は、かつて推進員養成講座と呼ばれた講座です。わずか5回の講座ではありますが、期間を通して浄土真宗の教え・仏教の学びと真向きになれ、さらに講座の締めくくりとして普段入れない東本願寺・同朋会館に宿泊研修(2泊3日実質2日〜)を行うことができる貴重な連続講座です。

全講座を修了された方は同朋の会推進員(塾生会会員)となっていただき、それぞれの所属されるお寺の住職とともに「同朋の会」の結成・運営推進にご尽力いただくこととなります。

第12組では2021年に第4期・同朋の会推進講座を開講いたしております。約30名の参加者により、現在学びを深めているところです。

第4期/同朋の会推進講座

テーマ「人と生まれて」〜“私”を見つめ直す〜

講師:相馬 豊(そうま ゆたか)師

【講座開催の趣旨と願い】

“私”たちが生を受けた、この時代・この国・この地域…それらは、さまざまな面で、かつてないほど物に溢れ豊かな社会であるといえましょう。“私”たちは、自分の幸せを得られるよう「お金」・「健康」・「もの」を追い求め、「今がよければ…」「自分が楽しければ…」と人生を謳歌しています。

ただ、ふと立ち止まって“私”を見つめた時、老い・病・孤独への不安、老後・介護の問題などがいよいよ押し詰まり、我が身に起こりつつある大事に正面から向き合わなければならなくなった時、「今まで追い求めてきたものは何だったのか」「生きる喜びとしてきたものは本物だったのか」と、あらためて大きな問いが生まれてきます。

「“私”は本当にこのままで良いのだろうか?…」「“私”は何のために頑張ってきたのだろうか?…」こうした問いに、どう自分を納得させて行かれますか?「人生って、そんなもんだろう。」と分かったつもりになったり「そんなこと考え出したら生きてなどいけん。」と、開き直ったりしてしまうかもしれません。親鸞聖人は、こうした“私”たちに『ただ念仏申すべし』と教えてくださいます。それは、どういうことなのでしょう?そして、先人たちは親鸞聖人の教えにどう頷かれ生きていかれたのでしょう…?

共に親鸞聖人の教えを訪ね、“私”を見つめ直してみませんか。「あぁ、そうだったのか。」、「親鸞聖人が教えてくださったのは、こういう大きな世界だったのか。」と気づかされ、きっと、生き生きとして新たな歩みを始められることでしょう。

相馬 豊(そうま ゆたか)師/金沢教区・道因寺住職・東本願寺修練道場長

今後の予定

【延期】2021年9月4日(土)13:30〜15:30

  • 後期教習オリエンテーション @長浜別院大通寺・大谷会館にて

  • 内容:後期教習の説明・ビデオ学習・質疑応答・参加冥加金お預かり等

【延期】2021年10日()10:30入館 〜11日(月)13:30退館予定

  • 後期教習:2泊3日で東本願寺南側の同朋会館に宿泊研修いたします。

東本願寺同朋会館・リニューアルでとても綺麗になっています

これまでの講座内容

7月3日・第5回講座

2021年7月3日(土)、早いもので第5回講座が開催されました。この講座で前期講習が修了となります。テーマは「たすかるということ」〜念仏もうしていますか〜でした。幼い頃から触れてきたお念仏とはいったい何なのでしょう。講座を通して「繰り返し・念仏申せ」と語りかけてこられたことは何だったのでしょう。皆さんはどう受けとめられましたか。「念」仏とはいうものの、やはり「称名」つまり声に出さなければその念じている内面は見えないわけです。違うことを考えているかもしれない。私たち人間が最後に持つ問題は自分自身に対する「疑い」「恐れ」だというお話でした。

座談会ではいつになく難しいテーマに「自分がわからなくなる」「課題に対するアプローチができなかった」などと聞かれましたが、中には昨今のコロナワクチン接種に触れ、結局私たちにはいつも「疑い」と「恐れ」があるというような声も聞かれました。

まとめの講義で先生は「皆さんはこの5回の講座をとおしてようやく今、スタートラインに立たれました」と前置きされ、これから生涯をかけて「聞く身」となられるのですと仰いました。そしてご門徒さんが「足で聞く」という話をされ、共に聞く大切さについてお話され、講義を締めくくられました。

6月12日・第4回講座

2021年6月12日(土)、第4回講座が開催されました。今回は趣向を変えていつもの近江美公民館ではなく、大通寺(長浜別院)・大広間を会場に開催されました。

(詳細編集中)

5月22日・第3回講座

2021年5月22日(土)、第3回講座が開催されました。テーマは「生きること、死ぬこと」〜どんな人生を送りたいですか〜。私たちは生まれてこの方、何年生きてきたかということはすぐに数えられるのですが、「何日生きてきたか」と問われると答えに窮してしまいます。そして、先生は「これだけ生きてくると生きていることに慣れきってしまいます」と厳しく人生について触れてくださいました。「凡夫の楽(=幸せ)は無常敗壊なり」という言葉を紹介くださいました。

座談では皆さん活発に議論くださいましたが、一つ印象に残った言葉が。それは「プロの住職が必要だ」という意見です。おそらくは日頃の我々住職に対するを厳しいご意見だったと思い、聞いていた私もドキッとしました。

ところがまとめのお話で先生は「皆さんは勘違いされている」と厳しくおっしゃいます。「プロの住職はいない」と。住職とて真宗門徒の一員であると。ただなりわいとして寺をお預かりしているだけなのだとも。共通して言えることは生まれてきて、そして生きている間、常に我々は「聞法者」でなければならないというお話でした。

5月8日・第2回講座

2021年5月8日(土)、第2回講座が開催されました。テーマは「幸せを感じる時」〜どんな人生を送ってきましたか〜

先生は「アンパンマンのマーチ」を通して私たちが「何のために生まれ何をして生きるのか」を問いかけられました。誰もが心の奥底で生き生きと生きたいと願っている分けですが、どうすれば輝いて生きられるのか、それが実はわからないのだといいう問いかけでした。また小学生の卒業文集から「生きるって何」という詩を取り上げられその内容にドキッとさせられました。

座談では前回と同じく「難しい」という声が聞かれましたが、先生は「その通り、難しかったでしょう」と考える難しさ、大切さについて説いてくださいました。そして蓮如上人御影道中で出遇われた女性のお話に触れられ、「言葉に出すということは、考えている証拠」「道を求めている。求道。皆さんは求道者なのだ」と励ましてくださいました。「人は死んで終わりなのではない」という言葉が印象に残っています。

4月10日・第1回講座

2021年4月10日(土)、第1回講座が開催されました。テーマは「日ごろの生活」〜生きやすい世の中ですか〜

相馬先生からは「生活といいながらも〝生〟を忘れた経済〝活〟動」になってはいませんかと、生活という言葉をベースにしてお話を展開くださいました。続く座談では「難しい」「そんなこと考えたことなかった」などと率直なご意見が聞かれました。

まとめの講義では先生は3つの大切なことをお伝えくださいました。それは「語る」「きく」「考える」です。現代人はすぐに答えを求め、答えが手に入ることがえらいことと考えがちですが、それは結局「考えることをやめている」ことにつながります。「仏法は理解ではなく、体解するものです」と先生は締めくくられました。「頭ではなく、体でうなずく」ことが大切なのですね。

3月6日・オリエンテーション

去る2021年3月6日(土)、近江公民館において前期講習を始めるにあたってのオリエンテーションが実施されました。

今回受講くださる方は27名。スタッフは24名の総勢51名という、なかなかの大所帯でこの期間を共に過ごすこととなります。

班分けは3班体制。感染症対策には十分配慮しての実施となりました。皆さん不安まじりの表情での参加でしたが、講座を通して交流が深まることを強く期待いたします。